一日一甘四季折々、お菓子のはなし(1)   [ 過去の記事 2 最新の記事 ]
八丁味噌かすていら
 名古屋といえば、みそかつ、みそ煮込みうどん。赤い豆みその土地柄です。このカステラもも、岡崎名産の八丁味噌を使っています。最初は「え〜?!」と思ったけれど、独特な味噌の風味とほのかな塩味で、コクがあるけれどさっぱりとした仕立てになっています。考えてみれば、味噌松風という銘菓もあることですし、みそと和菓子は相性がいいのですよ。
備前屋  0120(234)232
04/05/25
花崗(みかげ)
 きんつばを、ぱりぱりの最中の皮ではさんでいただくという、楽しいものです。皮ときんつばは別々に入っていて、食べるときにサンドする。あんは甘さ控え目。備前屋さんは創業天明2年(1782)という老舗なのですが、昔からの商品だけでなく創意工夫に溢れた新製品もどんどんできます。
備前屋  0120(234)232
04/05/20
京若鮎
 5月末から6月初旬は鮎の解禁で、鮎のお菓子も並びます。これは、京都の七條甘春堂。小麦粉の生地を薄く焼いて、求肥をはさんでいます。外側は、ふかふかで、中は白くもちっとしておいしい。しっぽの部分をちょっとつまんで、焼印を押しただけなのに、ちゃんと鮎に見えるから不思議です。
七條甘春堂  075(525)2378
04/05/15
落とし文
 こちらも新緑の季節に、よく見かけるお菓子です。昔、言いにくいことは、文章にして廊下などに、落としておいたそうです。地面にくるりと巻いた木の葉が落ちていて、まるで落とし文のようだと、お菓子になりました。犯人は、オトシブミ科の甲虫の仕業なのだそうです。
塩瀬総本家  03(3541)0776
04/05/04
岩根つつじ
 以前、京都に取材にいったとき、たずねた和菓子屋さんは、どこでも岩根つつじを出してくださいました。全部、同じお菓子の写真というわけにはいかないので、困った思い出があります。岩根つつじは、山に自生するつつじです。配色がきれいなので、愛されるのでしょう。
塩瀬総本家  03(3541)0776
04/05/03
おいもさん
 和風スイートポテトです。さつまいものほっこしりとした甘さ、卵とはちみつの香りがします。ぽってりとやわらかく、香りのいい紅茶といっしょにいただきました。松川屋さんは、蒸卵という、ちょっと不思議な、とびきりおいしいお菓子で有名なお店です。
松川屋 052(773)1360
04/04/20
吉野懐古(よしのかいこ)
 今年は、桜の季節が長かったですね。薄いピンクの色がきれいで、形もかわいらしくて、思わず買ってしまいました。桜で有名な奈良の吉野の松屋本店というお店のものです。吉野は、葛の産地としても知られています。これは、和三盆と葛を使った干菓子で、絹のようななめらかさです。
松屋本店  0120−419280
04/04/10
花筏(はないかだ)
 デパ地下の和菓子のお店は、一足早く桜の季節になっています。花筏は、こしあんをういろう生地で包んでいます。ういろうと聞くと、名古屋のもっちりしたものを思い浮かべますけれど、薄く伸ばしてお菓子に仕立てることもできます。すりガラスのようにひんやりとして、透きとおった色。花筏というのは、川に散った花びらが、材木を運ぶいかだのように連なって流れている様子のことです。
鶴屋吉信 03(3243)0551
04/03/26
桜餅と草餅
 名古屋の川口屋さんというのは、椿餅で有名なお店です。
 白い、つるんとなめらかな皮で、こしあんを包んでいます。「撮影用だから、固いですよ」といわれたけれど、手の上から逃げそうなほど、やわらかなものでした。この草餅も、よその倍ぐらいのやわらかさで、しかもコシがある。中はつぶあん。桜餅のクレープのような皮は、うす甘くて、桜の葉のいい香り。
川口屋 052(971)3389
04/03/25