絵日記の一覧
上海(1)
07/4/3
3日ばかり上海に行ってきました。高層ビルが立ち並んでいるとは聞いていましたが、すごいです。空港から市内に入る高速道路の左右、日本でいえば高島平団地とおぼしき建築物がすべて30階建てになっている! 例の有名なテレビ塔なんか、夜ともなれば極彩色のネオンがついてにぎやかなこと。「ああ、高度経済成長なんだなぁ」としみじみ思いました。
これは、「豫園」。明の時代に18年もかけて造られたという江南式の庭園です。大きな池があって東屋が浮かんでいる。その手すりといわず、扉といわず、これでもかと彫刻がほどこされ、飾り立てられている。すごいエネルギー。観光客でいっぱい。天気はよくて暑いくらい。なんだか、くらくらしてきました。
ちょっと裏手の小さな建物。ここは涼しい風が吹いて、静かです。外国人のカップルがくつろいでいました。
中国式の建物の屋根には龍の飾りがついています。強そうな龍、威厳のある龍、ほっそり美形。いろんな龍が見えます。
豫園のまわりは、日本でいえば浅草っていう感じです。ぐるりと取り囲むようにみやげ物屋、宝石屋、茶館、食堂。とにかく、どこも人がいっぱい。タクシーをつかまえようとしても、空車が来ない。タッチの差でとられたりする。こっちの人は平気で割り込んでくる。やっぱり競争社会なのかしら。
だんだんこっちも熱くなってきます。負けてなるものかという心境になってくる。やっと止めた(はず)のタクシーがロータリーを回っているので、追いかけて走る。中国のおばさんが乗ろうとするから、「これは、私が止めたのよ!」とジオスで習った英語で怒鳴ると、相手も「あら、どうして、そんなこと分かるわけ?」とかなんとか言い返す。「あの角で手をあげてたのよ」と、迫力で追い返します。
それで次の行き先に。降りる段になって、タクシーのメーターは14元なので20元札を渡すとお釣りを返さない。さっきの興奮が冷めやらない私はまた、かっとなってしまいます。
「チップじゃないんだってば、釣りをよこしなさい。釣りを。メーターは14って出てたでしょう」と、怒鳴る。運転手さんは、とぼけているのか、ぽかんとしている。結局、5元のお釣りをもらいました。
1元は16円ぐらい。夫には「たったそれだけのお金ために、君は目を三角にして、大声を出すわけ?」とあきれられ、まぁ、考えればそうなんですけどね。
上海(2)
07/4/4
ホテルの近くの映画館前。バベルが「崩壊塔」というような名前でかかっていました。
アールデコ様式の建物が残る一角なので、映画館もどこか古きよき時代の香りがあります。
スケッチをしていると、警官がのぞきに来ます。客引きのお兄さんや国籍不明のおじさんが中国語で何かしゃべりかけて来ます。だんだん歩道の端に寄せられると、今度は脇にあるごみ箱をのぞきに来る人もいるわけです。
人通りがあるとはいえ、外国はやっぱり怖いです。肩からかけたバッグをひじでぎゅーっと押さえながら、鉛筆を走らせました。
軽井沢
07/4/20
軽井沢は新緑どころか、こぶしの季節。でも、風は温かく、陽射しも明るい。
きっとゴールデンウィークの頃には、いっせいに芽吹いて、淡い緑に包まれる。そんな気配がしています。
森の中の教会で結婚式をしていました。
風が吹くと針葉樹の香りがします。ジャムを買って帰ってきました。